NPOとNGOの違いをわかりやすく解説!略称や法人格の有無を解説

「NPOとNGOって名前似てるけど、実際に何が違うの?」

と思う方も多いかと思いますが、実は法人格としては同じだったりもします。

NPOとNGOは場合によって言葉が使い分けられることが多いです。この記事では定義の違いや取り組んでいる内容について解説します。

NPOとNGOに対する理解度を深めたいという方は、今回の記事をご参考にしてください。

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目次

NGOとNPOの略称と意味は?

NPO

NPOは「Non-Profit Organization」もしくは「Not-for-Profit Organization」の略称です。日本語で「非営利組織」「民間非営利組織」と訳されます。

一般的には国内の問題に取り組む団体をNPOと呼ぶケースが多いです。

NGO

NGOは「Non-governmental Organization」の略称です。日本語で「非政府組織」という意味を指します。

貧困、飢餓、環境といった国際的な問題に対して取り組む市民団体であれば、NGOと呼ばれることが多いです。

NGOは海外で活動をする団体が多い

途上国の貧困問題に取り組むNGOもあれば、地球環境問題に取り組むNGOもあります。NGOごとに行う役割が異なっている場合が多いです。

NGOは貧困・飢餓や紛争、環境破壊や災害など、国際的な問題を解決する取り組みを行っています。NGOは国外での活動を行っている団体を指すことが多いようです。

また、海外の紛争地域などでは「政府系組織」を嫌悪する人やテロ組織もあり、自分達の組織の政治的中立性を証明するためにあえてNGOを強調するケースもあります。

NPOとNGO法的な違いは?

NGOでも法人格はNPO法人というケースも

NPOでもNGOでも法人格は様々で、「特定非営利活動法人(通称NPO法人)」を取得しているケースや、社団法人、財団法人といったケースもあります。

つまりNGOであっても「NPO法人」という法人格を取得しているケースもあるのが少しやややこしいところです。

さらに、ある程度の規模や実績がある団体になると「認定NPO法人」という特定非営利活動促進法に基づいた法人格を取得した法人を取得している場合があります。

法人税の負担を軽減できたり、寄付金が集まりやすくなったりとさまざまなメリットがあります。ただ、認定NPO法人になるためには、以下の条件があります。

  1. パブリック・サポート・テスト(PST)に適合すること(特例認定は除きます。)
  2. 事業活動において、共益的な活動の占める割合が、50%未満であること
  3. 運営組織及び経理が適切であること
  4. 事業活動の内容が適切であること
  5. 情報公開を適切に行っていること
  6. 事業報告書等を所轄庁に提出していること
  7. 法令違反、不正の行為、公益に反する事実がないこと
  8. 設立の日から1年を超える期間が経過していること

引用:内閣NPOホームページ

法人格を取得していないケースも

一方、NPOとNGOと呼ばれる団体でも法人格を取得していない団体もあります。

こうした団体は「任意団体」と呼ばれます。法人格があることは一定程度の信頼性を担保してくれますが、そもそも法人格があれば安心、というはわけではありません。

任意団体として大規模な事例として、学生に奨学金を提供する「あしなが育英会」は法人格を取得せず、任意団体として長く運営されてきました(現在は法人格を取得ずみ)。

NPOとNGOの取り組み例

非営利で活動するNPONGOは、以下の支援を主な活動としています。

  • 福祉活動
  • 教育
  • 文化の普及
  • まちづくり
  • 環境保全
  • 国際協力

これらの活動を国内で行っており市民が主体となって、自主的に活動を行っているのが特徴です。収益を目的とする事業を行うことは可能ですが、基本的に事業で得た収益は社会貢献活動に充てています。

NPOとNGOの団体紹介

ここからはNPOとNGOの活動について具体的に紹介していきます。

カタリバ

カタリバは、「どんな環境に生まれ育っても未来をつくりだす力を育める社会を目指し、すべての10代が意欲と創造性を手にできる未来」の実現を目指して、活動しています。

10代の子どもたちに対して“新しい気付きや発見”のきっかけとなる機会を提供するのが、カタリバの主な活動内容です。

かものはしプロジェクト

かものはしプロジェクトは、強制的に子どもが売られてしまう問題を防止するために活動しています。世界の子どもたちが未来への希望を持って生きられることを目指しています。

世界では100万人の子どもたちが「商業的性的搾取」の被害にあっています。「商業的性的搾取」とは、子どもたちがお金やものと引き換えに性的な行為を強要され、搾取されてしまうことです。

「商業的性的搾取」は、国連の定義の中でも「最悪の形態の児童労働」であると言われています。かものはしプロジェクトはその中でも、子どもの「性的搾取を目的とした人身売買」(子どもが売られてしまう問題)を解決するために活動しています。

まとめ:NPONGOは細かい差はあれど基本は同じ

NPOとNGOは違うものだと思う方も多いでしょう。ただ、どちらも非政府・非営利組織であり、結果的には同じ団体であることが多いです。

今回の記事ではNPOとNGOの細かな違いや、認定NPO法人の情報も記載しています。合わせてご確認いただき、理解を深める際にご活用ください。

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